彷徨うＭ女へー主からの「福音」

主従ってなに？
主は命令して、従が従うだけの関係なの？

それは違うと思うんだ。

主は従のこころを理解して、絡んだ糸をゆっくりと解していかなきゃ。
こころの奥の声を聴く努力を惜しんじゃいけない。
きちんと主の考えを伝えて、育ててあげないといけないんだ。
主の役目は、従が安心して依存できる居場所をつくること。

Ｍのこころにはたくさんの扉があって、それぞれに違う鍵穴の鍵が掛かっている。
こころの奥の、今まで誰にも言えずに隠してきた場所の扉には
きっと大きな、そして複雑な形の鍵穴の鍵が掛かっているんだと思う。
安易な気持ちで開けようとしても、その鍵穴は複雑すぎて手に負えない。
でも、きちんとＭの気持ちに寄り添って、ありのままで良いんだって安心させてあげたなら
きっと、複雑な鍵穴に合う鍵を見つけてくることが出来るんだ。

だから
従はただ従うだけじゃなくて、きちんと疑問やこころの奥の声を伝えて欲しい。
鍵を一つずつ主が開けて行けるように、鍵穴の形を主に伝えて欲しいんだ。

その鍵穴に合うような鍵を探して、一つずづ扉を開けて行くのは主の務め。
主の力量が一番試される場面だと思う。

無理矢理にこじ開けようとしても、従はこころの扉を余計に固く閉ざしてしまう。

だから、きちんとＭのこころを理解して、自分の世界観をきちんと確立して
従の質問や悩みに自分なりの答えを伝えられないとダメなんだ。

自信を持って導けるように。
従が安心して鍵穴の形を伝える事が出来るように。
そして、そのＭのこころの声を聞き逃さないように。
扉を開けた先に、複雑な鍵穴の鍵が掛かった扉があっても挫けずに。

主になって従を育てるってことはとても大変な事なんだ。
ただ、命令すれば良いってものじゃない。
自分の考えだけを押し付ければ良いってものでも無い。

以前のエントリーにも書いたけれど
決して主が従を選ぶ訳じゃ無い、従が主を選ぶんだ。

だから
主従の前に
人として選ばれるように
努力を惜しんじゃいけない。

なんだかＳってとても大変＾＾