彷徨うＭ女へー主からの「福音」

Ｍのこころはとても繊細だ。そして、心配性で不安だらけ・・・。
そのうえ、一人で悪い方向に考えがちだ。

主従であれ、ご主人さまと奴隷の関係であれ
やはり気持ちをきちんと伝えることはとても大切だと思う。
もちろん、主の立場にある側が相手の気持ちを
敏感に察知してあげることは必要だけれど
それでも言葉にしないとわからないこともある。

ご主人さまなんだから奴隷の気持ちは何でもお見通しですよ・・・なんて
言ってみたいものだが、悲しいかな自分にはそんな能力は無く・・・。

Ｍのこころは繊細なだけに、ちょっとした違和感がこころの深いところにだんだん
溜まっていって精神的に不安定になったり
自分は役不足なんじゃないかとか考えたりしてどんどん深みにはまっていく。

だったら、素直に気持ちを伝えることもとっても大切だと思う。
我慢する努力よりも素直な気持ちを伝える努力の方がよっぽど素敵だ。
（あくまでこころの問題ということですよ。痛みは我慢してくださいね(笑)）

過去の事だが、いつだったか久しぶりに逢ったときに
「すぐにギュッと抱きしめて欲しかったけど
奴隷からそんなことを言うのは違うと思って言えなかった・・・」
って後で言われたことがある。

なんでその時に言わなかったのか、もしくは言わせないような
関係性にしていたとしたら自分が悪いんだけれど
素直に言って欲しかったって思う。
「お願いがあります、ギュッと抱きしめてください！」って言われれば
「可愛いやつだな！」って抱きしめたのに。

お願いする事は決して悪いことじゃないと思うし
その願いを叶えてもらったらもっと頑張れるでしょ！
（叶えてもらえるといいですね！）

だから、ありのままで良いんですよ！

繊細なＭのこころを暖かく包んで
少しずつ殻を破る手助けをするのが主の役目。

そして、間違った方向に行かないように
大きな器で見守って躾をすることも主の役目。

一般的にＳＭというと、アブノーマルとか変態
というカテゴリーになってしまう。

なぜそういう型にはめようとするのか・・・。

だから、その素敵な才能を隠すだけではなく
押し殺したり自ら抑圧したりする女性も多い。

一番いけないことは、せっかくの才能なのに
「無ければよかったのに・・・」と
自己否定することだと思う。

それは絶対に間違っている！

人と違うからおかしいのではなく
それがアイデンティティなのだから
自分だけが持つ特殊な才能を
堂々と認めてよいと思う。

なにも悩むことはない。

人と違って当然なのだ。

自分の心と静かに対話をして
素直な気持ちで認めることが大切だと思う。

そう、もう悩まなくて良いんですよ。

ありのままのあなたで良いんですよ・・・・。

自分の性癖に気が付いたのはいつだっただろう・・・。

小さい頃から、とはいっても中学生の頃だと思うけど
縛られた女性の写真をみるととても興奮した・・・。

町の本屋さんで、ひっそりと片隅に置いてある
その種の本を横目で眺めてはドキドキしていた記憶がある。
まだＳＭもよく分かっていなかったと思うけど。

それから少しずつ自分の性癖は固まっていくのだけれど(笑)

自分がＳだとか、緊縛が好きだとか、征服したいとか
そういう気持ちを自分はおかしいと思ったことはない。

もちろん、マイノリティだとは思うけれど。

人と違うかもしれないけれど
それはきっと授けられた「特殊な才能」だと思うんだ。

運動が得意とか、音楽が好きだとか、絵が上手だとか
そういったものと同じ才能だと思う。

ＳＭの場合は
緊縛が好きとか、ソフトが好きとか、痛かったり苦しかったりが好きとか
人によりその趣向も違うんだけれど
それも走るのが速いとか、速くはないけれど長距離なら負けないとか
歌が上手いとか、ギターがすごいとかと同じで
その人に与えられた「特殊な才能」だと思う。

自分で才能というのもおかしいけれど
普通と違ったってなにも悩むことは無いんですよ。

あなたのその才能を待ってる人が必ずいるはずだから・・・。

ほら、もうすぐ夜明けです。

明けない夜はないのです。

太陽が輝く素敵な明日へ・・・・。

少しだけ勇気を出して下さいね。

手を伸ばしてくれれば

その手をつかんで

闇から救い出しますから・・・・。